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図書館で蔵書(点検)整理期間の休館中におこなっている蔵書点検業務について、また図書館の蔵書について利用者の皆様に知っていただくために、平成21年11月11日に中央図書館で講座を実施しました。
まず、蔵書点検とは何かということのご説明をさせていただきました。
目的や仕組み、またなるべく休館日を減らすための取組などをお話しました。
次にいよいよ蔵書点検の体験です。
職員が実際に使っている小型端末を使っていただきます。
地下2階の一般書書庫に降り、よみものの点検をしていただきました。
小型端末でバーコードを1冊ずつ読み取っていくのですが、古い資料はバーコードを表紙に貼っていないものや、バーコードが古くなって読み取りにくいものもあり、スムーズにできず苦労することもありました。
高いところは踏み台を使います。
20分ほどの体験の間に皆さん慣れてこられ、ずいぶんスピードアップしました。
続いて書庫の見学です。古い堺の絵図や商店の引き札など、貴重な郷土資料は防虫・防湿効果の高い桐製整理ダンスで保存しています。
洋紙、特に紙質の悪い時期の資料は保存が難しいので、劣化を防ぐために中性紙のカバーを掛けることもあります。
郷土資料以外にも堺市立図書館には古い資料や貴重な資料が多くあります。
お見せしているのは『週刊朝日』の創刊号(大正11年2月25日号)です。
児童資料の書庫です。
子ども向けの本は、流通量が少ないなどの理由から、後で入手することが困難な資料も多いため、図書館での保存は重要です。
和漢書や文書資料の書庫にもご案内しました。
江戸時代の資料には保存状態が良く、当時の木版刷りの美しさを感じられるものがあります。また、堺の旧家にあった文書資料は、民衆の暮らしを知ることができる貴重な資料です。書かれている内容の調査や資料の公開のため、順番に整理作業をおこなっています。
参加者アンケートでは、「図書館内部の作業に興味があった」「蔵書点検の意義や方法について、実際に体験することでよく理解できた」「こんなに多くの本があるとは思わなかった。保管していくのも大変だと思った」「貴重なものがたくさんあって驚いた」等のお声をいただきました。
これからも図書館では、業務についてご理解いただくとともに、図書館の利用方法や蔵書について知っていただくための講座を実施してまいります。