回答
「朝日講演集」p.11に以下の記述あり。
「第三回 堺有志の発起にて 十七日午後一時より、同地高等女学校講堂に開けリ、聴衆は定刻前より堂に満ち 遂に入場を拒絶するの盛況を呈したり、 代議士大西五一郎氏の開会の辞あり、最初に磯野秋渚氏は「近世の書学」、次に高原蟹堂氏は「樺太奇談」、最後に夏目漱石氏は「中味と形式」と題し、順次講演を了り 大西代議士閉会を告げ、散会したるは午後四時を過ぎたり。」
調査のあしあと
「中味と形式」の講演録は、「漱石全集 第11巻」のp.344〜365所収。そこに「明治44年8月堺において述」とある。
「夏目漱石辞典」p.240の「中味と形式」の項によれば、「明治44年(1911)夏、大阪朝日新聞の依頼により関西・中国地方で行われた連続講演会の中の三回目。8月17日、堺で講演された」とある。同書により、単行書初出は「朝日講演集」と判明。
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