堺市 図書館トップページ調べもののページこんな調べものがありました  

こんな調べものがありました
−レファレンス事例集−

堺市立図書館

石狩市が市の文化財に指定している明治時代の商店の看板に、「醸造元堺市 千歳清酒会社」とあった。この会社についての資料はないか。建物の復元に合わせて看板も復元したいと考えているので、会社の履歴や看板の類例について知りたい。明治27年発行の「北海道実業人名録」には、大阪市南区三津寺町 澤田佐助が醸造元となった「千歳」の広告が掲載されている。この資料には、堺の「延命」「金露」「金龍」などの清酒の広告も載っている。この大阪の「千歳」と堺の「千歳」が同じかどうかも合わせて知りたい。

堺とその周辺について006
←前の事例 次の事例→
目次へ

回答
 千歳清酒会社の資料として「堺市史 第3巻」「住吉堺名所並び豪商案内記」「堺酒造月報」各号、「堺市史史料 第137巻」を紹介。澤田佐助の名前は、酒造関係資料には見られず、大阪の「千歳」との関連は不明である。

調査のあしあと

「堺市史 第3巻」に「千歳清酒株式会社」は明治25年11月に設立されたことが記載されている。
「住吉堺名所並び豪商案内記」には「清酒醸造所」の銘柄「千歳」が見られ、同紙に「櫛屋町西1丁 土川茂平」との記述がある。
「堺酒造月報 第94号」
にも、「千歳清酒株式会社 堺市櫛屋町」の記載があり、関連ありと考えられる。
なお、「堺酒造月報 第52号」には、「豪商案内記」にあった「土川茂平」が明治27年11月に酒造免許を「田中市兵衛」に譲渡したとの記載もあった。
会社の生産石高は、明治35年の「大阪毎日堺週報」に「千歳清酒株式会社1,501,291 同西蔵 1,968,255」とある、と「堺市史史料 第137巻」にあり。当館の所蔵する「堺酒造月報」では、明治30〜32年の石高がわかる。
 
調査日
 2006年9月



トップページ 蔵書検索・予約 お知らせ・行事案内 サイトマップ