堺市 図書館トップページ調べもののページ> 「 図書館で解決!?」奥深い、日本の「暦」 
戻る
「図書館で解決!?」第19号
奥深い、日本の「暦」
堺市立図書館
印刷用PDF版はこちら

堺市立図書館を
ご利用の
みなさまへ
 いつも図書館をご利用いただき、ありがとうございます。
 堺市立図書館では、市民のみなさんが図書館の本を学習や課題解決に役立てていただけるよう、身近なテーマで「図書館で解決!?」を発行しています。
 今回は、お正月や節分といった日本の季節の行事や祝日・記念日と結びついた「暦」をとりあげてみました。
普段あまり意識しない「暦」ですが、その中には昔の人々の経験や科学的根拠に基づいた工夫がたくさんつまっています。その奥深い世界をのぞいてみましょう。

 毎年2月4日頃、ニュースなどで「寒い日が続きますが、暦の上では立春です。」という表現を耳にすることがあります。日本人は、変化に富む気候の移り変わりだけでなく、年中行事や暮らしの知恵を暦にもりこみ、生活のしるべとしてきました。私たちの生活に密着している「暦」。暦の成り立ちなどにも思いをはせ、昔ながらの季節感や伝統行事をより深く楽しみましょう。 カット:日月火水木金土の文字をつまみ上げるはてなちゃん

目次

 「暦」ってなんだろう     目次へ

『おもしろくてためになる暦の雑学事典』  吉岡 安之/著 日本実業出版社 1999
 暦はなぜ“コヨミ”というの?などの素朴な疑問から、暦の歴史エピソード、季節と年中行事の関わりなどが紹介されています。暦全般について、この1冊で学びましょう。

『1年366日のひみつ』(学研まんが新ひみつシリーズ)  竹内 誠/監修 学研 2005
 季節の行事(お正月、節分、ひな祭り、七夕、ハロウィーン、冬至、クリスマスなど)や祝日・記念日(春分の日、バレンタインデー、母の日など)の内容とその由来を、まんがを通じて楽しみながら知ることができます。親子でご利用ください。



太陰太陽暦(旧暦)・曜日・干支について調べよう     目次へ

 幕末日本史や歴史小説などで事件が紹介されるとき、年号や月日が太陽暦のそれとは異なることがあります。というのも、明治5年に日本はそれまで使っていた太陰太陽暦(月の満ち欠けと太陽の動きをあわせた暦)を太陽暦(太陽の動きにあわせた暦)に変え、現在に至っているからです。旧暦の日のことや、各日の曜日や干支などをお調べの際は、下記の資料をご利用ください。

『日本暦西暦月日対照表』  野島 寿三郎/編 日外アソシエーツ 1987
 1582年(天正10年)から1872年(明治5年)までの太陰太陽暦(旧暦)と太陽暦(新暦)の年月日を対比した表が、各年の干支とともに載っています。

『21世紀暦 曜日・干支・九星・旧暦・六曜』
                    日外アソシエーツ編集部/編 日外アソシエーツ 2000
 2001年から2100年までの曜日・干支・九星・旧暦・六曜が見やすく編集されています。これからカレンダーをつくる際の、参考になります。1901年から2000年までの『20世紀暦』では、各年の主な出来事、著名人の没月日等が年表で載っています。



時代をうつす暦     目次へ

 暦は、時代によって変化してきました。暦を作った人々の知恵や、時代背景にも目を向けてみましょう。

『大小暦を読み解く』  矢野 憲一/著 大修館書店 2000
 江戸時代に使われていた太陰太陽暦では、1ヶ月が30日間の「大の月」、29日間の「小の月」の順序を年毎に変えていました。また、年によっては閏月(うるうづき)が入ることもありました。当時暦の出版は幕府の統制下にあったため勝手に作ることは許されていませんでしたが、商売など生活で暦を必要とする人々は、大小の順や閏月の位置を覚えるため、絵や和歌、俳句などに工夫と謎解きなどを施し“大小暦”をつくりました。

『明治改暦 〜「時」の文明開化〜』  岡田 芳朗/著 大修館書店 1994
 明治の改暦で、明治5年12月3日は、(新暦の)明治6年1月1日になりました。1ヶ月前の突然の政府からの知らせに混乱した人々。その背景には、いったいどんなことがあったのでしょうか。



暦を知るうえで必要な情報はどこから?     目次へ

カット:三日月の中のはてなちゃん  暦を決めるものは、太陽や月の動きです。それらの情報を得るには、次の資料をご利用ください。季節と関連づけて知りたい場合は、天気について書かれた本も参考になります。

『月のきほん』  白尾元理/著  誠文堂新光社 2006
 暦は、月や太陽の動きを基準にして作られました。
でも、私たちは月や太陽をどのくらい知っているでしょうか。
この本は中学生にもわかるように、月の軌道や月の暦“太陰
暦”などについて、図を使って説明しています。
“太陽暦”を紹介した、『太陽のきほん』もあります。


『暦と天気のかかわりを探る』(調べよう天気と暮らし 5)  日本気象協会/編著 ポプラ社 2001
 小学生向けの本ですが、黄道(太陽が地球の周りを1年でひとまわりする通り道のこと)の定点に季節ごとに名前をつけた二十四節気の解説が丁寧にされています。また写真も豊富に取り入れ、生活と暦のつながりがわかります。

『理科年表 第83冊(平成22年)』  国立天文台/編 丸善 2009
 1925年(大正14年)の発刊以来その年の暦情報を掲載し、カレンダーの基準となっています。毎年変動する秋分の日などの国民の祝日は、毎年2月の官報以外にこちらで確認できます。



Webで調べる     目次へ

 インターネットだからこそ得られる情報を、お楽しみください。

国立天文台 天文情報センター 暦計算室 ( http://www.nao.ac.jp/koyomi/ )
 今日の日の出・日の入りから、国立天文台がその前身の江戸幕府天文方から引き継いだ貴重資料の画像まで、暦に関する情報が満載のサイトです。お正月には、初日の出情報も得ることができます。

カット:はてなちゃん日めくりカレンダー 国立国会図書館「日本の暦」 ( http://www.ndl.go.jp/koyomi/index.html )
 “貴重書画像データベース”では、河鍋暁斎、葛飾北斎、歌川国芳、菱川宗理などの暦に関する作品をお楽しみいただけます。また“暦の歴史”ページでは、“百済から暦博士を招き「暦本」を入手しようとした“という記述を、『日本書紀』(慶長15年版)において確認することもできます。“大小暦の謎解き”の解答ページは、 “大小暦”にカーソルをあてるとその謎が一瞬にして解ける仕組みとなっています。一度試してみましょう。

こよみのページ ( http://koyomi8.com/ )
 かわうそ@暦さんが運営する個人のサイト。
トップページには、本日の旧暦、干支、九星、
日月の出入り情報がでています。数字を入れるだけで、
太陰太陽暦(旧暦)と太陽暦(新暦)の変換計算ができます。

(今回掲載しているのは、すべて平成22年2月9日現在の所蔵状況です。)
戻る


トップページ 蔵書検索・予約 お知らせ・行事案内 サイトマップ