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「図書館で解決!?」第14号
「家紋」について調べたい
堺市立図書館
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普段は気にとめず生活しているのに、冠婚葬祭の時など、急にクローズアップされるものの一つに「家紋」があります。
  「我が家の家紋ってどんなのだったかな?」
  「この家紋には、どういういわれがあるの?」
  「そもそも家紋っていったい何?」
など、家紋についてお調べの時に参考になる本をご紹介します。(事典・辞典類で貸出できない本もあります。ご了承ください。)

図書館の本は「日本十進分類法(NDC)」により分類され、基本的に分類番号の順に並んでいます。本の背表紙には、分類番号が書かれたラベルが貼ってあります。
「家紋」に関する本の分類番号は「288.6」。この番号の本が並んでいるところに行けば、「家紋」の本をご覧になれるというわけです。

このHPにある蔵書検索画面や、図書館にあるOPACを使って検索する時は、書名に「家紋」と入れる、件名に「紋章」と入れる、分類に「288.6」と入れる等々で、探してみてください。
また、ここでご紹介する下記の本の著者の名前から探すという方法もお試しください。


目次

我が家の家紋をさがす

 以下の資料では、たくさんの家紋が分類され紹介されています。
ただ、時代の流れの中で多様に変化している家紋もありますので、お探しの家紋とまったく同じものをみつけるのが難しい場合があるかもしれません。

『日本家紋総鑑』   千鹿野 茂/著 角川書店 1993

家紋掲載数が約2万種類で、これは日本の家紋事典では最大。

『都道府県別 姓氏家紋大事典』   東日本編 西日本編   千鹿野 茂/著 柏書房 2004

都道府県別に分類されているのが特徴。

『家紋の事典』   高澤 等/著 東京堂出版 2008

2008年5月に出版された、家紋事典の新刊書。

『日本家紋大鑑』   能坂 利雄/編 新人物往来社 1979

紋章の紹介・解説の他に様々な観点から、家紋の考察が行われている。

『新集 家紋大全』   本田 總一郎/監修 梧桐書院 1986

家紋のイラスト中心。同出版社の『日本の家紋大全』は、これに追加、再構成、改題したもの。

『家紋大図鑑』   丹羽 基二/著 秋田書店 1971

その他の紋章として、社章、学章も一部記載あり。

『平安紋鑑』   京都紋章工芸協同組合 1936

着物に紋を描き入れる仕事を「紋章上絵師」という。この本は、京都の上絵業者の多数の協力を得て編纂したもの。

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家紋を美とデザインの観点から見る

 たくさんの家紋をみていると、そのデザインの美しさ、多様さに驚かされます。

『紋章のデザイン』   大森 忠行/解題 岩崎美術社 1969

家紋を、図形・造形的な観点から分類、紹介している。

『日本の紋章』   濱田 信義/企画・編集 ピエ・ブックス 2005

四季折々の行事、日常の生活、建築の中などで使われている紋の写真が美しい本。

『家紋の話―上絵師が語る紋章の美―』   泡坂 妻夫/著 新潮社 1997

紋章上絵師三代目でもある推理小説家の泡坂氏が、家紋の美と魅力を語る。

『自由に使える家紋大図鑑』   アークシステム株式会社/編 グラフィック社 1996

白黒を反転させたものを見開きページの左右に配置。デザインのための資料としてまとめられている。

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家紋についてのあれこれ話

 家紋の説明・由来・エピソードなどを知りたい時には、こちらの本をご覧ください。

『女紋』   森本 景一/著 染色補正森本 2006

西日本で多くみられる習慣、女性だけが使う「女紋」について書かれた冊子。

『菊と桐―高貴なる紋章の世界―』   額田 巖/著 東京美術 1996

皇室の紋章として、長い歴史がある「菊紋」と「桐紋」について詳しくまとめられている。

『家紋の知識100』   能坂 利雄/著 新人物往来社 1977
『家紋の文化史』   大枝 史郎/著 講談社 1999
『家紋百話』     丹羽 基二/著 河出書房新社 1996
『日本人の心がみえる家紋』   楠戸 義昭/著 毎日新聞社 2002
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家紋ではないけれど・・・

 私たちの身の周りには、家紋以外にたくさんのシンボルマークがあります。
よく知っている企業のロゴマークは、家紋よりもむしろ親しみがあるかもしれませんね。
また、ヨーロッパ諸国には、日本の家紋に相当する紋章があります。家紋からは少し離れますが、いろいろなマークをどうぞ。

『紋章の知識100』   沼田 頼輔/著 新人物往来社 1978
『日本のしるし』     伝承デザイン資料集成 商家諸職篇 高橋正人/著 岩崎美術社 1973
『ヨーロッパの紋章・日本の紋章』   森 譲/著 日本放送出版協会 1982

紋章学でいう「紋章」は、ヨーロッパと日本固有のものと言われている。

 自分自身を表現する、自分だけのロゴマーク「個紋」が今、人気です。Yahoo!JAPANやGoogleなどの検索サイトで「個紋」と入力し、検索してみてください。様々なサイトやブログを見ることができます。名前と生年月日から、瞬時に自分の紋がでるサイトもあります。

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もっと詳しく・・・紋の基本文献

 より深く詳しく、また原典にあたって家紋のことを調べたいという時は、下記の本をご覧頂くことになります。
但し、堺市の図書館で所蔵していても、かなり古く、利用に制限のある本もありますので、閲覧をご希望の方はカウンターでご相談ください。

『日本紋章学』   沼田 頼輔/著 人物往来社 1968 (堺市所蔵の本は出版者不明)

わが国の紋章を、学問的に体系づけた画期的な研究書。

『姓氏家系大辞典』     太田 亮/編 角川書店 1963

姓氏・家紋の研究には『日本紋章学』と共にかかせない名著。

『群書類従』第二三輯・武家部   塙 保己一/編纂 続群書類従完成会 1930

『見聞諸家紋』に、室町時代の大名諸家の家紋紋章255個が集録されている。

『寛政重修諸家譜(カンセイチョウシュウショカフ)』   続群書類従完成会 1965

一万石以上の諸侯(一部除く)旗本の家譜、家紋の名称が載っている。
「家紋」の巻には図柄も掲載されているが、この巻は中央図書館のみ所蔵。

『古事類苑』(姓名部)   吉川弘文館 1896

家紋の項では、名称・起源・制度などの項目ごとに引用資料をあげて解説。

『大武鑑』   大名(藩)一覧表 索引 橋本 博/著 名著刊行会 1965(堺市所蔵の本は出版者不明)

「武鑑」とは幕府に仕える武士の総覧。これは、「大名武鑑」や「御役武鑑」など各種の武鑑を集大成したもの。 この他に『文化武鑑』『文政武鑑』(柏書房)も所蔵。

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Webサイトで調べる

◆日本家紋研究会関西支部
  http://kamon.main.jp/

家紋一覧、家紋検索エンジン等が便利。

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(今回掲載しているのは、すべて平成20年8月6日現在の所蔵状況です。)

 図書館では、「家紋の本はどこにありますか?」「家紋について調べたいのですが」と質問を受けることがしばしばあります。冠婚葬祭で必要になった、お墓参りに行った時に墓石を見て家紋の存在を意識した、自分史を書く中で先祖や家紋のことを調べたくなった、歴史上の人物の家紋を見たい等々、人によって調べる動機は様々です。

 家紋の本を初めてご覧になった方は、まず家紋の種類とそのバリエーションの多さに驚かれることと思います。そして、思いもよらぬものも家紋の素材として、用いられていることにも気づかれるでしょう。
家紋の多くは植物、動物、自然を図案化したものです。ここから私たちは、日本人が昔から自然に美を見いだし、自然と共に生きてきたことを知ることができます。その家紋は時代を経て現代に引き継がれ、折りにふれて私たちの生活の中に息づいているのです。

 また、家紋の本は、単に「○○の家紋」を調べるために用いるだけでなく、ここから、歴史、風俗習慣、芸術、自然等様々な、興味、関心をひろげていくきっかけにもなります。
「家紋なんて私には関係ない、興味がない」という方もぜひ一度、家紋の本を手にとってご覧ください。図書館と、この「図書館で解決!?」をご活用いただければと思っています。


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