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知的書評合戦
ビブリオバトルinさかい #36
平成30年(2018)9月9日(日曜)開催

第36回目のビブリオバトルinさかいを開催しました。

テーマは、「文化」です。

今回は、関西広域に大きな被害をもたらした、台風21号直後の週末の開催となりました。
みなさまのお宅はご無事でしたでしょうか。
中央図書館の駐車場も、倒木などがあり危険なため、閉鎖する事態となってしまいました。
利用者のみなさまにはご不便をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。
台風被害に際し、心よりお見舞いを申し上げます。
一日も早い復旧をお祈り申し上げます。


台風が過ぎ去ったあとも、秋雨前線の影響で、バトル当日も朝から強い雨が降っていました。
そんな中、今回のバトルは「文化」がテーマということで、堺市博物館とコラボです!
博物館の学芸員である矢内さんにお越しいただき、アイスブレイクでのプチ講義と、なんとバトラーとしてもご参加いただきました。ありがとうございました!詳細は後ほど・・・( *´艸`)


画像:ビブリオバトルinさかい

2時になりました!

「ビブリオバトルってなに?どんなことをするの?」
まずは堺図書館ビブリオバトル倶楽部員から、ビブリオバトルについての説明があります。
ルールなど、わかりやすく説明しますので、初めてビブリオバトルを観戦する!という方にも安心♪

 画像:ビブリオバトルinさかい会場

本は一人で読むのもいいですが、感じたことを、他の人と共有してみたい、という思いを持っている方、
ビブリオバトルで発表してみてはいかがでしょうか?

アイスブレイクタイム!

場をあたためるために行う恒例のアイスブレイク
いつもは2,3名のペアになって、出された問題を考え、正解数を競う形式ですが、今回は前述のとおり、博物館の矢内さんによる「文化」についてのためになるプチ講義!

 画像:アイスブレイク会場1

講義の内容は、まず「文化」の反対の言葉について。
みなさんからは、「未開」「野蛮」「本能」などさまざまな答えがでました。
気になる正解は・・・

 画像:アイスブレイク会場2


「自然」でした!
わかりやすくユーモアを交えた解説で、大変勉強になりました。



つぎは、「博物館の兄弟とは?」
正解は、「動物園」「植物園」「水族館」「美術館」など、学芸員がいる「ミュージアム」として分類される施設。
単なるエンターテイメント施設ではなく、「文化を育てていく」施設として重要な役割を担っているとのこと。
遊園地やテーマパークとの違いが曖昧になりがちですが、解説を聞いてみなさんも納得されているようでした。


さて、面白い講義と軽快なトークで会場の空気もあたたまったところで、いよいよメインイベント開始です!
今回の発表者は5人です。
「文化」という比較的幅のあるテーマなので、いろいろな本が出てくる予感です!|ω・)ワクワク!

まず、はにぼんくじで発表の順番を決めます。
引いた番号がそのまま発表順になります。

 画像:くじ

順番も決まったところで、いよいよバトルスタートです!


発表の様子

雨月物語」(「菊花の約」)
画像:発表者1

≪バトラーコメント≫

  • ビブリオバトルの本日9月9日は、菊の節句、重陽の佳節に因み、上田秋成の雨月物語の中の菊花の約をとりあげました。
お言葉ですが… 文春文庫
画像:発表者2

≪バトラーコメント≫

  • ひとクセふたクセある中国文学研究者のロングセラー(現18巻)代表作。じいさんのくだ巻き姿を借りた雑学集としてもご利用いただけます。
アルカイダから古文書を守った図書館員
画像:発表者3

≪バトラーコメント≫

  • アフリカ大陸のマリ共和国に、このような素晴らしい文化遺産と古文書があったこと。本当に驚きました。
    そして、その素晴らしい文化を命をかけて守る人たちがいること。是非知ってほしいと考え、この本を薦めます。
平成うろ覺え草紙
画像:発表者4

≪バトラーコメント≫

  • 歌川芳細という浮世絵師がタイムスリップして未来に行き、江戸に帰ってから見聞きしたものをまとめたもの、とされる「うろ覺え草紙」を現代語に翻訳したというふれ込みの奇書です。
変体仮名とその覚え方
画像:発表者5

≪バトラーコメント≫

  • 古い「道しるべ」の文字や掛け軸の文字を読んでみたい方は、ぜひご覧ください。

ビブリオバトルでは、5分間の発表後に、2分間の質疑応答時間があります。

発表を聞いて、気になった点、もっと知りたいところ等あれば、遠慮せずに質問してください。


それでは投票です

すべての発表と質疑が終わり、
一番読みたくなった本に挙手で投票します。

画像:投票

今回は、『アルカイダから古文書を守った図書館員』と『平成うろ覺え草紙』が同数票となり、決選投票となりました!
気になる結果は・・・

今回のチャンプ本

「平成うろ覺え草子」(発表者:甘木 なな子さん)でした!

画像:チャンプ

チャンプには、「表彰盾と写真を撮る権利」と記念品が贈られます。

画像:表彰

【チャンプからのコメント】

時代がかわるということ。
それは、わたしたちの暮らしをとりまく文化がかわるということでもあります。
生活に関するもの、食に関するもの、娯楽に関するもの。その時代に暮らす人々にとってはあたりまえでも、他の時代の人々にとってはありえないような文化もあるかもしれません。

たとえばここに、『平成うろ覺え草紙』という本があります。 歌川芳細という江戸時代の浮世絵師が、未来の世に迷い込んだ際に見聞きした事柄をあやふやな記憶で描き残したとされる幻の奇書「うろ覚え草紙」。その本文を現代語に翻訳したというこの本を読んでみると、どうやら未来の文化は、過去の時代から来た芳細の目にはずいぶん奇妙にうつったらしいことがわかります。

杉の木立にとりついた鬼によって蔓延する奇病「杉風邪」。
小麦粉を薄く焼いて熨斗袋のように折った中に果物などを挟んだ食べ物「熨斗菓子」。
ひとりでに床を滑ってゴミなどを吸いとる便利な道具「屑吸桶」。

はたして、これらの記述は未来の何を示していたのでしょうか?
時代による文化の違いと誤解によって描かれた「どこにもない日本」を愉しむことのできる一冊です。


 第36回 テーマ「 文化 」
紹介された本
雨月物語 岩波文庫 上田 秋成/作 岩波書店 2018
お言葉ですが… 文春文庫 高島 俊男/著 文藝春秋 1999
アルカイダから古文書を守った図書館員 ジョシュア・ハマー/著 紀伊國屋書店 2017
平成うろ覺え草紙 洞田 創/編 飛鳥新社 2014
変体仮名とその覚え方 板倉 聖宣/著 仮説社 2008

ビブリオバトル終了後

発表者には、発表本や発表者名が書かれた
「コミュニケーションカード」をお渡ししています。

画像:コミュニケーションカード

バトル終了後には、発表者からコミュニケーションカードをもらえます。
本の情報が載っているので、「あの本が気になったけど、また今度借りようかな?」というときに便利です。

画像:名刺配り

ビブリオバトル終了後は、発表者と観戦者のコミュニケーションをより深めるため、懇談会を行いました。
5分間では発表しきれなかったこと、質問できなかったこと、本について、読書について・・・皆さん話は尽きない様子でした。

懇談会は毎回開催しています。
ぜひご参加ください。


次回、第37回のビブリオバトルは・・・

「ビブリオバトル全国大会inいこま」 の堺市代表を選出する予選会を行います!
テーマはフリーです!イチオシのおすすめの本をご紹介ください(*'ω'*)
全国大会を狙っている方、出てみたいという方は、この機会にぜひご参加ください。
平成30年12月9日(日)14時から

発表者6人・観戦者30人(観戦は申込不要)募集中

発表の申込みは中央図書館まで。
来館または電話(072-244-3811)、ビブリオバトル申込みメールで。
(メール件名は「ビブリオバトル申込み」としてください。)
折り返し担当者からご連絡します。

次回のバトルもお楽しみに!

ビブリオバトルロゴ